マムルーク朝

バイバルス

1223〜77

モンゴル・十字軍恐れるに足らず！

バフリー・マムルーク朝第5代スルタン。トルコ系キプチャク族の出身。

1242年、モンゴル軍の襲撃で捕虜となり奴隷商人に売り渡された。奴隷時代は褐色の肌と隻眼（実際には片方の眼が極端に小さかったらしい）のため労働力としての買い手がつかない悲惨な状況にあったが馬術が抜群に秀でていたのを見込まれアイユーブ朝の貴族に買われてから軍人としての道が開かれた。アイユーブ朝ではスルタンの護衛隊長にまで出世、1250年にはマムルーク騎兵を率いて十字軍を撃退しルイ9世を捕虜にした。

同年マムルークの反乱でアイユーブ朝が崩壊すると引き続きマムルーク朝に仕えたがスルタンにその勢力伸張を恐れられ逃亡、仲間のマムルークと7年にわたる放浪生活を送った。1259年に第4代スルタンのクトゥズに仕え、翌1260年アイン＝ジャールートの戦ではシリア駐留のモンゴル軍に初めて完勝し司令官キトブカを戦死させた。同年、互いに存在を危険視していたクトゥズを殺害し自らスルタンに即位。以降30回以上のシリア遠征を行いアンティオキアをはじめ十字軍の諸都市を攻略。アイン＝ジャールート以来の宿敵イル＝カン国との対抗上キプチャク＝ハン国と同盟しビザンツ・シチリアとも通商関係を確保。カイロ〜ダマスカス間の駅逓制度の設立など内政面でも実績を残し、また熱心なスンニー派としてフラグに滅ぼされたアッバース朝の一族を保護し、カリフとして擁立し自身の政権強化を図った。

1277年、モンゴル軍に対する戦勝でダマスカスに凱旋した直後に腹痛が原因で急死。過度の深酒と毒殺の説があるが真相は不明である。バイバルスはジハードの英雄・サラディンと並ぶ中世イスラムの英雄であり、ダマスカスには二人の墓が隣り合って建てられている。軍事の功績は拮抗したものがあるが、その死後に強固な国家組織を残した点ではバイバルスが優れているといえよう。

サラディンに劣らぬ高い評価。顔ＣＧ共々前作より断然良くなっている。シナリオ3ではゲーム中盤でエジプトに登場。アイユーブ朝でプレイする際は彼を登用したら是非婿将軍に。後継者としても第一候補になるぞ。シナリオ2ではマムルーク朝の国王でまさしく西の横綱。自ら遠征するのも大いに結構だが没年を考えるとあまり文化の低い都市の攻略には参加させないほうが良いだろう。

寿命：C

登場 政治 戦闘 智謀 歩 弓 騎 水 内政 戦闘
S2・3 78 94 85 A B S B −商−文外登 機−連火城−
PS2 78 95 85 A B S B −商−文外登 機−連火城−

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バラカ

????〜1280

バフリー・マムルーク朝第6代スルタン。バイバルスの息子。バイバルスの急死を受け19歳で即位、父の政策を引き継ぎイル＝ハン国への攻撃を行った。しかし若輩の彼は海千山千のマムルークを統御するには力不足であり、カラーウーンを中心としたマムルーク将校の一派のクーデターで廃位され、カラク城に連行された。

マムルーク朝の王族。後継者には全く器量不足。

寿命：F

登場 政治 戦闘 智謀 歩 弓 騎 水 内政 戦闘
S2 42 55 43 C C B E −−−−−− −−−−−−
PS2 42 55 43 C C B E −−−−−− −−−−−−

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サラーミシュ

????〜????

バフリー・マムルーク朝第7代スルタン。バイバルスの息子。バラカを廃位したカラーウーンは国内のバイバルス派を抑えるべく僅か7歳のバラカの弟サラーミシュをスルタンに推戴、自らはその後見人となった。カラーウーンがその後バイバルス一派を追放すると用済みとなったサラーミシュは幼少の故をもって廃位され、兄同様にカラク城に連行された。その期間は僅か100日だった。

ゲームでは8歳で配下に加わるが、史実ではその前にスルタンに即位・廃位という変転極まりない運命をたどっている。内政特技はあるがこの政治力では大した効果は期待できず、やはり扱いづらい人材である。

寿命：F

登場 政治 戦闘 智謀 歩 弓 騎 水 内政 戦闘
S2 31 56 28 D D C E 農−−−−− −−−−−−
PS2 31 56 28 D D C E 農−−−−− −−−−−−

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カラーウーン

????〜1290

十字軍にトドメを刺したスルタン

バフリー・マムルーク朝第8代スルタン。キプチャク族出身のトルコ人奴隷で、成人してからエジプトに来た為アラビア語に不自由であったがバイバルスの部将として頭角をあらわした。

バイバルスの死後、1279年にその二人の息子を相次いで廃位し自らスルタンに即位。翌年シリア奪回を目指すイル＝ハン国の軍勢を決定的に撃破した。その後は十字軍諸侯との戦いを圧倒的有利に進めたが1290年最後の拠点・アッコンの攻略準備中に没した。アッコン攻略はその息子ハリルによって果たされ十字軍との戦いは実質的な決着を見たのである。

英雄バイバルスの息子を廃した経緯から即位直後は民衆の評判が悪く、これを抑えるべく善政による人心収攬に務め、1284年にはエジプトにマンスール総合病院を建設するなど建設事業にも熱心だった。その甲斐あってかカラーウーンの一族はほぼ一世紀にわたり王朝を支配した。マムルーク朝スルタンは実力本位で選ばれる傾向が強いだけに注目に値しよう。

忠誠度が低いので要注意。能力的には婿将軍にして後継させるに足りるが、マムルーク朝の都市の文化レベルなら彼と同等の能力の将軍を得るのもさほど難しくは無い。ともすれば彼もその他大勢に埋もれてしまう危険があるのだ。そんな意味では意外と地味な将軍かもしれない。

寿命：C

登場 政治 戦闘 智謀 歩 弓 騎 水 内政 戦闘
S2 76 69 78 C B B D −−建−外− −−−火−−
PS2 76 69 78 C B B D −−建−外− −−−火−−

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シャアバーン

????〜1376

バフリー・マムルーク朝第26代スルタン・シャアバーン2世。カラーウーンの曾孫に当たる。彼の即位した頃のバフリー・マムルーク朝は黒死病流行による都市・農村の人口激減や相次いで即位した幼少のスルタンをめぐる権臣の党争で政局の混乱は頂点に達していた。彼自身の在位期間は1363〜76年と末期のマムルーク朝の中では割合長めだったが王朝の衰退に歯止めをかけることは出来なかった。

極端に低い能力は無いもののこのシナリオの近隣諸国の国王と比べると見劣りする。陣頭指揮を執るより文化の高いカイロで優秀な後継者つくりに専念する方が無難だろう。

寿命：C

登場 政治 戦闘 智謀 歩 弓 騎 水 内政 戦闘
S4 53 61 54 B C B C −−−−−− −−−火城−
PS 未登場

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アッサーリフ

????〜????

バフリー・マムルーク朝第28代スルタン。シャアバーン2世の子。兄アリーの後を継いで1381年にスルタン・ハーッジー2世を称したが、翌82年チェルケス系マムルークの・バルクークのクーデターに遭い廃位された。その後1389年にバルクークに反乱したトルコ系軍人の支持により復位したが、彼らの内部分裂による弱体化を抑えられず翌年バルクークの逆襲にあい追放され、ここにバフリー・マムルーク朝は滅亡したのである。

親より見劣りする上後から誕生する王族の方が優秀な場合が多いので彼に後継させるプレイヤーは殆どいない？

寿命：D

登場 政治 戦闘 智謀 歩 弓 騎 水 内政 戦闘
S4 45 52 49 C C C D −商−−−− −−−−−−
PS 未登場

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バルクーク

1336〜99

ブルジー・マムルーク朝の初代スルタン。カフカス出身のチェルケス系マムルーク。

奴隷商人アスアルディーによりカイロに売却されてからブルジー・マムルーク軍団（カイロの城塞（ブルジュ）に兵舎を構えたのが起源で、カラーウーンにより創設された）に編入されて彼らのリーダー格となる。1382年にバフリー・マムルーク朝の弱体化に乗じてクーデターでスルタン位を奪取、ブルジー・マムルーク朝を興した。その後チェルケス系軍人を優遇した事で1389年にアレッポ総督らトルコ系軍人の反乱に遭い一旦廃位されるも翌年彼らを撃破して復位。領内の反乱を尽く平定した後はオスマン＝トルコと同盟してティムールの西進に対抗、一時はバグダードにまで勢力を拡張した。

王朝の創始者とあってなかなかの実力だが忠誠はやや低め。前線で戦わせるのはいいが敗戦の際に敵に登用されないよう注意したい。

寿命：B

登場 政治 戦闘 智謀 歩 弓 騎 水 内政 戦闘
S4 69 72 64 B B B C −−建−−登 −−−火−伏
PS 未登場

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