王制を支えた官僚
ウォルター
????〜1205
イングランドの行政官・ヒューバート＝ウォルター。リチャード１世に仕えて第３回十字軍に従軍、その帰路でオーストリア公に逮捕されたリチャードに先んじて1193年に帰国した後はカンタベリー大司教と大法官を兼任し王の身代金調達に奔走、聖職者の動産に対する課税等の税制改革によりこれを成し遂げた。帰国したリチャードがフランスに出征した際はイングランドの留守を一任されその戦死後はジョンの擁立に貢献。その後も引き続き大法官となり法官府の改革に努めたが在職中に没した。
イングランドを殆ど顧みなかったリチャードに替わって国内統治と行政整備に敢行し「アンジュー帝国」をよく保ちえたのは彼の業績によるところも大であろう。
世界屈指の政治力に加えて施設建築用の特技も充実、序盤のイギリスでは内政の中心人物だ。留守居役よりは首都の文化度充実のために働かせたい。
| 登場 | 政治 | 戦闘 | 智謀 | 歩 | 弓 | 騎 | 水 | 内政 | 戦闘 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| S1 | 90 | 38 | 64 | D | D | E | E | 農商建−−− | −−−−−− |
| PS1 | 88 | 38 | 64 | D | D | E | E | 農商建−−− | −−−−−− |
ロンシャン
????〜1197
イングランドの行政官・ウィリアム＝ロンシャン。リチャード１世に皇太子時代から仕えた寵臣。贈賄により大法官とイーリー司教の位を獲得、第３回十字軍では留守のイングランド統治を任されたが傲岸不遜な性格と圧政を憎まれた上に王弟ジョンと対立して失脚、大陸に逃亡した。その後リチャード王の釈放交渉にあたり、その功をもって側近に復帰したがフランス戦役の最中ポワティエで客死した。
内政向けとはいえ特技がを持たない地味な存在。元朝秘史ではウォルターと同等の政治力だったが今作で大きく差が開いてしまった。
| 登場 | 政治 | 戦闘 | 智謀 | 歩 | 弓 | 騎 | 水 | 内政 | 戦闘 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| S1 | 54 | 37 | 61 | D | E | E | E | −−−−−− | −−−−−− |
| PS1 | 54 | 37 | 61 | D | E | E | E | −−−−−− | −−−−−− |
フィッツピーター
????〜1213
イングランドの行政長官でエセックス伯爵。リチャード１世・ジョン王２代に渡って仕え、リチャード王の遠征中は議会の一員としてウォルターを補佐、ジョン王の代は林野官・治安判事・大法官を歴任した。
政治力はウォルターを下回るも内政の要となりうる人材の一人。人手不足の序盤は特に重宝するだろう。
| 登場 | 政治 | 戦闘 | 智謀 | 歩 | 弓 | 騎 | 水 | 内政 | 戦闘 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| S1 | 66 | 44 | 58 | D | D | E | E | −商建−外− | −−−−−− |
| PS1 | 66 | 44 | 58 | D | D | E | E | −商建−外− | −−−−−− |
デイ＝ロッシ
????〜1238
フランスのポワトゥー出身の貴族で、ジョン・ヘンリー３世の寵臣。１２０５年にウィンチェスター司教に任じられて以来ジョン王に忠節をつくし、フィッツピーターの没後は大法官をも継いだ。ジョンの没した１２１６年には幼王ヘンリーの後見人の一人に選ばれ、その中で最大の実力者だったペンブルック伯マーシャルが没すると頭角を現し専横を極めた。これを憎む政敵との抗争で劣勢になり十字軍参加を名目に国外に逃亡、神聖ローマ皇帝フリードリヒ２世に仕えてその十字軍に同行した。
１２３１年にイングランドに帰国した後はヘンリー王の寵愛を背景に政敵を排除、出身地のポワトゥーの貴族達で要職を独占しその権勢は頂点に達した。その結果イングランドの国内貴族を尽く敵に回して１２３３年の内乱を招き、司教職以外の政務から追放されるに至った。
シナリオ３で神聖ローマ帝国に仕えているのは上記の経緯による。シナリオ１に比べて能力がアップした上にちゃっかりＯＰにも顔を出す侮れない存在だ。
| 登場 | 政治 | 戦闘 | 智謀 | 歩 | 弓 | 騎 | 水 | 内政 | 戦闘 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| S1 | 53 | 41 | 62 | C | C | C | D | 農−−−−− | −−−−−− |
| S3 | 63 | 52 | 62 | C | C | C | D | 農−−−外− | −−−−−− |
| PS1 | 53 | 41 | 62 | C | C | C | D | 農−−−−− | −−−−−− |
アイケ
????〜????
中世ドイツの騎士・アイケ＝フォン＝レプゴーの事。１２２４〜２５年に中世ドイツにおける最古の法律の書、「ザクセンシュピーゲル」を編纂した。これはザクセン地方の慣習法を経験に基づいて系統化した独創作で、この時代においては法典同様に扱われたのである。
文化人である一方騎士としての能力もそこそこにある。序盤のドイツでは食糧増産の為に田畑の造成で働いてもらう事が多くなるだろう。余命が短くシナリオ開始数年で死亡することが多い。文化面での働きはコンラートに引き継いでもらおう。
| 登場 | 政治 | 戦闘 | 智謀 | 歩 | 弓 | 騎 | 水 | 内政 | 戦闘 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| S3 | 65 | 57 | 43 | C | D | B | E | 農−−文−− | −−−−−− |
| PS | 未登場 | ||||||||
ベルトルト
????〜1384
フランチェスコ会の修道士・ベルトルト＝シュヴァルツのこと。ドイツのフライブルク出身。化学実験に熱心で独自に黒色火薬を発明。ロジャー＝ベーコンより後の時代とはいえその技術は間もなくヨーロッパで注目され、１３８０年にはベネチア政府の依頼で大砲鋳造に従事した。
大砲鋳造を手がけたからか弓適性Ａが際立っているがこの戦闘力では…。やはり内政で活躍してもらう事になるが余裕があれば火砲兵を率いさせるのも一興だろう。史実を生かして火薬発明のイベントがあると良かったのに。
| 登場 | 政治 | 戦闘 | 智謀 | 歩 | 弓 | 騎 | 水 | 内政 | 戦闘 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| S4 | 51 | 38 | 54 | D | A | D | E | −−建文−− | −−−火−− |
| PS | 未登場 | ||||||||
エルベール
????〜????
シチリア王シャルル１世の家臣でオルレアンの出身。両シチリア王国を制圧したシャルルが1266年にナポリに遷都した際にシチリア統治を任され、圧政を敷いた。1282年、ビザンツ遠征の海軍編成中にシチリアの晩鐘に遭い、シチリア東端のメッシナを拠点に反乱鎮圧に努めたが反乱がメッシナでも発生した上海軍を壊滅させられ南イタリアに逃亡した。
前作「元朝秘史」から登場しているが、能力は十人並。商業特技があるので食糧の売買には役に立つ。
| 登場 | 政治 | 戦闘 | 智謀 | 歩 | 弓 | 騎 | 水 | 内政 | 戦闘 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| S2 | 47 | 55 | 51 | C | C | C | C | −商−−−− | −−−−−− |
| PS2 | 47 | 55 | 51 | C | C | C | C | −商−−−− | −−−−−− |
ロジェ
????〜????
シチリア王シャルル１世の家臣・ロジェ＝ド＝サンセヴェリノ。マルシコ伯。ラテン帝国の継承権と併せてエルサレム王位を獲得したシャルル1世の命を受け、彼の代理としてシリアに赴いた。テンプル騎士団・ベネチアの協力を得てエルサレム王国の拠点・アッコンを統治したが、シチリアの晩鐘事件の後にシャルル救援のためシリアを退去した。
そこそこの能力だが水軍に秀でるのは頼もしい。シナリオ３にも登場するので「元朝秘史」からの同僚（？）のエルベールより目立つ存在になった様だ。
| 登場 | 政治 | 戦闘 | 智謀 | 歩 | 弓 | 騎 | 水 | 内政 | 戦闘 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| S2・3 | 56 | 59 | 44 | C | D | C | B | −−建−−− | −−−−−− |
| PS2 | 56 | 59 | 44 | C | D | C | B | −−建−−− | −−−−−− |
ピエール
????〜1302
フランスの法曹家（レジスト）、ピエール＝フロート。法学を修めた後フィリップ４世の招聘を受け法律顧問となる。フィリップとローマ教皇ボニファティウス８世との対立で国王を擁護し国内の聖職者を王に服従させるべく奔走、１３０２年にノートルダム寺院で開催された三部会では大いに熱弁を振るい国民の支持を獲得。同年、反抗的なフランドルの制圧を命じられたがクルトレの戦で惨敗、戦死した。
飛びぬけた能力こそ無いが割合バランスがとれている。法律家である以上もう少し政治力があっても良かったのだが。
| 登場 | 政治 | 戦闘 | 智謀 | 歩 | 弓 | 騎 | 水 | 内政 | 戦闘 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| S2 | 63 | 57 | 61 | C | C | B | E | −−建−−− | 機−−−−− |
| PS2 | 63 | 57 | 61 | C | C | B | E | −−建−−− | 機−−−−− |
ノガレ
1260〜1313
フランスの法曹家、ギヨーム＝ド＝ノガレ。トゥールーズ大学の法学教授を経て、１２９５年にフィリップ４世の政治顧問になり、１３０２年には大法官に就任。宗教権威と対立するフィリップの政策の実行係として暗躍し、１２０３年９月のアナーニ事件ではイタリアでローマ教皇ボニファティウス８世襲撃を実行しこれを憤死に追い込み、１２０７年にはテンプル騎士団長を逮捕しその解散の糸口を作っている。アナーニ事件の実行犯として１３０４年に破門され、１３１１年ローマ巡礼を条件に許されるも果たせずに死んだ。
世に出るのはフィリップ４世の代からだが、ゲーム開始からすでに登場しているのはありがたい。経験では習得できない特技を押さえているので内政面での活躍が大いに期待出来る。
| 登場 | 政治 | 戦闘 | 智謀 | 歩 | 弓 | 騎 | 水 | 内政 | 戦闘 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| S2 | 79 | 22 | 76 | D | D | D | E | −−−−外登 | −−−−−− |
| PS2 | 82 | 48 | 86 | D | D | D | E | −−−−外登 | −−−−−− |
ニコラ＝オレーム
1325〜82
中世フランス最大の学者。神学・自然科学・数学・経済学の多岐にわたり活躍した。パリで神学を学びパリ大学長・ルーアン主席司祭・リジュー司教を歴任。シャルル５世の抜擢を受けアリストテレス著作のフランス語訳や財政面での課税政策で成果を挙げた。
聖職者でありながら占星術などの迷信を嫌い、自然科学や解析幾何学の研究に熱心でその成果はデカルトやガリレイの先駆となった。多方面に及ぶ著作ではラテン語以外に初めてフランス語を使い、代表作「貨幣論」は貨幣の価値を含有する貴金属の量に求め貨幣改悪に反対したものとして名高い。
官僚の鑑というべきパラメータを誇り施設建設では活躍の場を選ばないのが頼もしい。フランスでＯＰイベントをクリアすれば更に政治力が上昇する。
| 登場 | 政治 | 戦闘 | 智謀 | 歩 | 弓 | 騎 | 水 | 内政 | 戦闘 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| S4 | 87 | 39 | 57 | C | D | D | E | 農商建文−− | −−−−−− |
| PS | 未登場 | ||||||||