イギリス

中世はフランスとの長き抗争史

アンジュー朝の成立

11世紀のイギリス・ブリテン島にはイングランド・スコットランド・ウェールズの勢力が存在した。1066年にフランスのノルマンディー公ウィリアムがイングランドを征服、以降イングランド王はフランスの封建家臣としてノルマンディーをも支配した。1154年にはイングランド王女を母にもつアンジュー伯アンリが王位を継承、ヘンリー2世となりアンジュー朝（プランタジネット朝）を創始した。彼はアキテーヌとガスコーニュの領主アリエノールと結婚していたのでその王統はイングランドとフランス西半分に広大な版図を支配する事となり、これが中世を通しての英仏相克につながった。またエドワード1世以前のアンジュー家諸王はフランスの大陸領維持に熱心でイギリス王の意識は乏しかった。

獅子心王と欠地王

ヘンリー2世はイングランドの政治制度を整備し王権を強化するも晩年はフランスと結んだ王妃・息子リチャードの反乱に遭い憤死。後を継いだリチャード1世(獅子心王)は十字軍遠征・フランス戦役で戦果を挙げる一方でイングランドに対しては先王の統治機構を利用した戦費徴収の他は顧みること少なく、その滞在時期も僅か半年であった。リチャード没後に即位した弟のジョン王はフランス王にノルマンディー等の大陸領土を殆どを奪われ、聖職者の任命を巡るローマ教皇との争いでも屈服、神聖ローマ帝国と連合しての大陸領奪回も失敗した。これらの失政でイギリス貴族の反感を招いたジョンは1215年に王権を制限するマグナ＝カルタ（大憲章）に署名させられた。

シナリオ１では…

所有都市: ロンドン
初期の将軍: リチャード１世・ジョン・ウォルター・フィッツピーター・ロンシャン
友好国: カスチラ王国（友好8）
敵対国: 神聖ローマ帝国・ノルウェー（友好度5）・フランス・アッバース朝・ムワッヒド朝（各友好度3）、アイユーブ朝（友好度0）
文化アイテム: 水力砕鉱機（工芸+8）・バグパイプ（芸術+1）・城郭建築（建築+10）・ロングボウ（武器+6）・牧羊犬（牧畜+8）
編成可能兵科: 騎士・十字軍・長槍兵・長弓兵・軽歩兵・短弓兵

ヘンリー3世の失政とシモンの反抗

ジョン王末期の内乱を経て王位を継いだヘンリー3世は親政において王妃の縁戚など多くの外国人を登用した寵臣政治を敷いてイングランド諸侯の反発を招いた。また対外面でもイングランドの国益とは無縁な神聖ローマ皇帝・シチリア王位へ干渉し全て失敗、大陸領をめぐるフランス戦にも敗れた。彼の失政に反発したイングランド貴族は国政改革をを要求するも決裂、1263年にシモン＝ド＝モンフォールが不平貴族を率いて反乱し国王を破り（バロン戦争）、貴族の議会に州・都市の代表も加え現在のイギリス議会の原型を築いた。その後皇太子エドワード（後の1世）がシモンを破り内乱は終結する。

シナリオ３では…

所有都市: ロンドン
初期の将軍: ヘンリー３世・コーンウォール伯・グローステスト・ベーコン・ロングスウォード
敵対国: ノルウェー・アッバース朝・アイユーブ朝（友好度5）
文化アイテム: タペストリー（芸術+8）・バグパイプ（芸術+1）・マグナ=カルタ（学術+7）・ロングボウ（武器+4）・牧羊犬（牧畜+8）・ドゥームズデイブック（農耕+5）
編成可能兵科: 騎士・十字軍・長槍兵・長弓兵・軽歩兵・短弓兵

中興の英主・エドワード1世

1272年に即位したエドワード1世はイングランドの内政充実を図って多くの立法を行い司法・税制を改革、これらに関する貴族の権利を制限して王権を強化した。対外面ではフランスとの戦争と並行してウェールズとスコットランドに対する征服戦争を行い、前者は多数の城塞建設による支配強化で成功を収めたが、後者はウィリアム＝ウォレスら愛国者の抵抗にあい失敗した。また対外戦争の莫大な戦費に関する課税問題でたびたび議会を召集し、1295年には貴族・司教・各州の騎士・都市の代表を召集した「模範議会」を開催した。彼を継いだエドワード2世はスコットランドに完敗した上国内でも失政を重ねたので貴族と王妃の反乱で廃位・殺害され、その子エドワード3世が混乱を収拾した。

シナリオ２では…

所有都市: ロンドン
初期の将軍: ヘンリー３世・エドワード１世・コーンウォール伯・ベーコン
友好国: カスチラ王国（友好8）
敵対国: マムルーク朝（友好6）、神聖ローマ帝国・ノルウェー（各友好5）･フランス（友好3）
文化アイテム: 城郭建築（建築+8）・ロングボウ（武器+4）・牧羊犬（牧畜+6）・有輪犂（農耕+6）
編成可能兵科: 騎士・十字軍・長槍兵・長弓兵・軽歩兵・短弓兵

百年戦争の敗北、その後

エドワード3世はフランス大陸領奪回を目指し血統による王位請求を名目にフランスに侵攻、百年戦争が始まった（1337年～1453年）。初期の戦争ではエドワード黒太子と長弓隊の活躍で連戦連勝するもフランス王シャルル5世の反撃でその戦果を殆ど失った。また14世紀前期に流行した黒死病による人口激減で重税が課せられたためエドワード3世没後の1381年に大規模な農民一揆（ワット＝タイラーの乱）がおこった。エドワード3世の孫・リチャード2世は貴族・議会の支持を失い廃位されアンジュー朝は断絶、従弟ヘンリー4世の興したランカスター朝はフランスの内紛に介入してフランスの北半分を制圧したがジャンヌ＝ダルクの活躍とフランス王の反撃にあって大陸領を全て失う形で百年戦争が終結した。その後は30年に及ぶ内乱（バラ戦争）を経てチューダー朝が成立、王権が強化されたこの王朝のもとでイギリスは海洋国家として発展することとなった。

シナリオ４では…

所有都市: ロンドン
初期の将軍: エドワード３世・エドワード黒太子・チャンドス・ホーウェリー・ウィクリフ・チョーサー
友好国: アイユーブ朝（友好度10）
敵対国: カスチラ王国（友好5）・フランス（友好3）
文化アイテム: 城郭建築（建築+8）・ロングボウ（武器+4）・牧羊犬（牧畜+6）・有輪犂（農耕+6）
編成可能兵科: 騎士・十字軍・長槍兵・長弓兵・軽歩兵・短弓兵