アイユーブ朝

ジハードと内紛に明け暮れて

建国の英雄・サラディン

アイユーブ朝はエジプト・シリアを支配したスンニ派イスラム王朝。その名は創始者・サラディンの父に由来する。サラディンはザンギー朝（イラクのスンニ派王朝）の部将で、1169年にエジプトのシーア派・ファーティマ朝を抑えてその宰相となり、1171年にスルタンを称してアイユーブ朝を興した。その後ザンギー朝の旧領を征服しシリアの十字軍国家と対決、1187年にヒッティーンの戦いで十字軍を撃破して聖地エルサレムを回復。以後第三回十字軍の反撃に苦戦するも1192年にシリアの大半の領有を承認させて和睦、キリスト教徒に対する実質的なイスラムの勝利を達成した。またサラディンは聖戦のかたわらアッバース朝の宗主権を承認することでイスラム勢力の統一を図り、首都カイロの文化的充実や奴隷軍人・マムルークを主力とした軍事制度の確立にも尽力した。

サラディンの死後

サラディンの死後その領地は息子達により分割統治された。彼の長子アル＝アフダルがこれらの統制に失敗したため一時国内は混乱したが、サラディンの弟・アル＝アーディルはエジプトに拠って彼らの追放・統制に成功。アーディルはシリアのキリスト教勢力やベネチアとの協調で治世の大半を平和裏に治めたが、治世末期に第五回十字軍にエジプトを攻撃されている。

シナリオ１では…

所有都市: カイロ・ダマスカス
初期の将軍: サラディン・アル=アフダル・アル＝アジーズ・アル=アーディル・アル＝カーミル・キフティー・マイモニデス・イブン=アラビー
友好国: アッバース朝（友好10、同盟9ターン）、ムワッヒド朝（友好10）、ホラズム（友好8）
敵対国: ハンガリー・ビザンツ帝国（各友好5）、カスチラ王国・両シチリア王国・ベネチア共和国（各友好3）、神聖ローマ帝国・イギリス・・フランス（友好0）
文化アイテム: ミニアチュール（工芸+7）、ミナレット（芸術+6）、灯台（工芸+8）、ジハード（戦術+6）、火薬（武器+7）、ギリシア火（武器+9）、投石機（武器+9）
編成可能兵科: 突撃騎兵・軽弓騎兵・駱駝兵・投石機・火炎放射器・軽歩兵・短弓兵

アル＝カーミルと王朝の滅亡

1218年にアーディルを継いだアル＝カーミルは第五回十字軍を撃退したが、その後の一族の内紛により王国はまたも分裂、これを収拾するために神聖ローマ帝国のフリードリヒ2世と提携したがその条件としてエルサレムを譲渡したため国内の不満を招いた。カーミル没後にエルサレムを回復するも内紛はますます激化、さらにルイ9世率いる第七回十字軍の侵攻でエジプト喪失の危機に陥った。十字軍は配下のマムルークが撃退したが、1250年にマムルークの支持を受けたシャジャル＝アッドゥツルが最後のスルタンを謀殺しアイユーブ朝は滅んだ。

シナリオ３では…

所有都市: カイロ・ダマスカス
初期の将軍: アル=カーミル・ハッリカーン・アハマッド・キフティー・アブー＝シャーマ・イブン=アラビー
友好国: アッバース朝（友好10）
敵対国: ラテン帝国・イギリス・カスチラ王国（各友好5）、ベネチア共和国・フランス（友好3）
文化アイテム: ミニアチュール（工芸+6）、薬草集（医術+8)、医学格言集（医学+6）、ミナレット（芸術+6）、灯台（工芸+8）、火薬（武器+5）、ギリシア火（武器+7）、投石機（武器+8）
編成可能兵科: 突撃騎兵・軽弓騎兵・駱駝兵・投石機・火炎放射器・軽歩兵・短弓兵